院長ブログ(医療の真実、医者の舞台裏)

2020.08.03

リアル講演,リアル学会復活する・・・か?

新型コロナ感染症の拡大で、世界的に様々なイベントが中止になり、企業でもweb会議やテレワークが増えていますが、我々の学会、講演会も、2月頃から、次々に中止に追い込まれています。そして、これら学会・講演会は、web学会・web講演会として行われてきました。webで行われる時は、演者はこのような感じのお部屋で,カメラの前でプレゼンテーションをして、ライブ発信したり、場合によっては、録画したものをアップロードし、聴講者は、ただそれを閲覧する、という、ハッキリ言ってつまんない形式です。

 

しかし昨日、福島県郡山で、久しぶりに、リアルの講演会、つまり、演者も聴講者も会場に集まって行われる、いわゆる「普通の講演会」で講演してきました。内容は、「眼科医のための、多焦点眼内レンズ講座、基本から応用的な考えまで」です。今回は、webとのハイブリッド形式でしたが、とにもかくにも、実際に人の前で講演をするのが、1月の大きな学会以来で、こんなに間が空いたのは初めてです。ほぼ半年ぶりの講演に、私もはじめ、かなりリズムが狂ってしまいました。

 このような講演会の後は大抵、隣の宴会室に移動して立食で,様々な先生方と交流、歓談するのですが、さすがに今回それは無しで、講師と座長の先生だけで、控え室で寂しくお弁当を食べで終了です。

確かに立食で食べながら、あちこちのテーブルで歓談する(時には、一つの皿のものを直箸で共有する)というのは、感染予防上拙いとは思いますが、講演会自体は、人は集まるとは言え、しゃべってるのは、演者だけで、最前列の人まで悠に2mはある演壇からですし、その他全ての人は、黙って聴いてるのですから、ここで感染は広がらないと思うのです。

学会もしかりで、今、ほぼ全ての学会がweb開催になっていますが、その殆どが動画になったものが配信され、いつでもどこでも見られる、と言うもので、リアルタイムではありません。つまり演者と聴講者が時間と空間を共有していないのです。時に,今回併用されたライブ形式もあり、質疑応答もチャット形式などでされているとは言え、演者の熱や研究、仕事への思い、聴いてる方の講演に対する反応や興味の強さ、などの空気は全く感じられないものです。

 これでは、テレビのタレントと視聴者と同じで、両者の隔たりが埋まらず、次に何も生まれないと思うのです。例えば、若く元気の良い先生が、新規の研究や手術について、次々と仕事を発表し、皆が「あの先生、最近ブレークしてるよね」「あの先生の話を、今度も聞いてみたい!」などと言うことも、起こりにくく、これから、学会で新しいスターが生まれることもなくなってしまう気がしています。

 

そろそろ先ずは、会食の伴わないリアル学会から再スタートしてみるべきだと、私個人は思っています。