白内障は何歳から始まる?白内障は何歳から発症しやすい?年齢別のリスクと予防法を徹底解説

白内障は何歳から始まる?白内障は何歳から発症しやすい?年齢別のリスクと予防法を徹底解説

2025.07.28

白内障は何歳から始まる?白内障は何歳から発症しやすい?年齢別のリスクと予防法を徹底解説

白内障は何歳から始まる?白内障は何歳から発症しやすい?年齢別のリスクと予防法を徹底解説

この記事の監修者

 
白内障は何歳から始まる?白内障は何歳から発症しやすい?年齢別のリスクと予防法を徹底解説
大内雅之アイクリニック 院長 大内雅之

2018年大内雅之アイクリニック開設。
眼内レンズ手術(白内障・ICL)手術専門クリニックとして、
総手術件数は25,000件以上。
疾患や治療の説明を端的に、分かりやすくお伝えする啓蒙・修練の場として、メディアへ出演や、数多くの論文・著書の実績も持ち、指導的立場で臨床にあたる。2022-23・2024-25ベストドクターズ、2期連続で選出され、多くの医師からも支持を受けている。
「担当医の顔が見える医療、術前から術後まで執刀医による一貫した診療」にこだわり、患者様がいかに快適に人生を楽しめるか(QOL)を追求し続けている。
東京医科歯科大学 特命教授、北海道大学 非常勤講師、
日本白内障屈折手術学会理事、日本眼科手術学会理事

視力のかすみやまぶしさを感じても、「白内障は自分にはまだ早い」と思っていませんか?
実は、白内障は加齢だけでなく、ストレスや生活習慣なども影響するため、20〜40代の若年層でも発症する可能性があります。

この記事では、白内障の発症年齢別の特徴や、進行を防ぐ方法について詳しく解説します。



白内障は何歳から発症しやすい?



白内障は高齢者の病気というイメージがありますが、実際には20代の若い人でも発症のリスクがあり、特に近年、日本で増えています。

ここでは年代別の発症率や傾向、手術を受ける人の平均年齢、そして高齢者の手術可否について詳しく解説します。

年齢によるリスクの違いを知ることで、自分や家族の健康管理に役立てましょう。



白内障の発症年齢は?年代別の割合と傾向

白内障は加齢に伴って誰にでも起こりうる病気です。

多くの人は40代後半から水晶体の濁りが始まり、50代の多くが白内障の初期変化を抱えているといわれています。

60代では白内障の発症率が約70%、70代では約90%とされており、80代以上ではほぼ全員に何らかの白内障症状が見られます。
つまり、白内障は年齢とともに誰にでも起こる自然な変化といえます。

ただし、最近は20代や30代でも、スマートフォンの長時間使用や疾病構造の変化や環境変化、ストレスなどが要因となり「若年性白内障」を発症する例も増えています。

年齢にかかわらず、目のかすみやまぶしさを感じたら早めに眼科を受診することがおすすめです。



白内障の手術が多い年齢とは?平均年齢の実態

白内障手術は見えづらさや日常生活の不便さを感じたときに検討するべきです。

特に70代後半から80代前半で手術を受ける人が多く、視力低下によって日常生活に支障をきたすようになる傾向があります。
一方で、60代で手術を受ける人も増えており、最近はQOL(生活の質)を優先した手術が選ばれる傾向にあります。

平均年齢はあくまで目安にすぎません。見えにくさを感じたときが、手術を考えるタイミングです。また、50代でも、既に老眼が始まっている場合は、早期手術で得られるメリットもあります。


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80代以上でも手術は受けられるのか?

高齢になると手術に対する不安が大きくなりがちですが、80代以上でも白内障手術は問題無く、90才でも十分可能です。

実際に80代で手術を受ける人は多く、医療機関でも高齢者への対応が進んでいます。

白内障手術は短時間で終わる日帰り手術が主流で、身体への負担が少ないため、年齢で判断して手術を避ける必要はありません。
もちろん、高齢者の場合は健康状態の確認が重要です。

糖尿病や高血圧、心疾患などの持病がある場合には、主治医と相談しながら安全に手術を受けられるかを判断します。

80代以上でも手術を受けて、視界が明るくなり生活の質、更には衰えかけていた認知機能再びが向上する方が多いです。

家族のサポートを受けながら、前向きに治療に取り組む姿勢がおすすめです。車椅子生活になると、家族の負担が重くなりますので、そうなる前に手術を済ませておくことが賢明でしょう。


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若年性白内障とは?20代・30代でも油断できない理由



白内障は高齢者だけの病気というイメージがありますが、実は20代や30代でも発症するケースがあります。

若い年代で起こる白内障を総じて「若年性白内障」と呼びますが、その原因は複数あり、他の疾患や生活習慣、環境が関係していることが多いところが特徴です。

ここでは、若年性白内障の原因や初期症状、実際の体験談に基づいたリスクについて解説します。



若年性白内障の原因と特徴

若年性白内障とは、一般的な加齢性白内障と異なり、40歳未満で発症する白内障を指します。

原因は、遺伝や目のけが、アトピー性皮膚炎、糖尿病などの全身疾患が関係している場合もあります。

また、長期間にわたるステロイド薬の使用や放射線治療の影響で発症するケースも見られます。
若年性白内障の特徴としては、進行の早さや、両目ではなく片目だけに症状が出ることが多い点が挙げられます。
また、若年でも視力低下の自覚が少なく、気づきにくいこともあります。
そのため、違和感を覚えても放置してしまい、気づいた頃には視力が大きく下がっていることもあります。

少しでも「見えにくい」と感じたら、早めに眼科で検査を受けることが重要です。



ストレス・スマホ・ブルーライトが目に与える影響

最近は、ストレスやスマートフォン・パソコンによる目への負担も注目されています。

これらの要因は、目の酸化ストレスを増加させ、水晶体の老化を早める可能性があるといわれています。

特にブルーライトは紫外線に近い波長を持つため、長時間浴び続けると網膜や水晶体にダメージを与える恐れがあります。
また、ストレスは全身の血流を悪くし、目の新陳代謝を低下させる原因です。

さらに、睡眠不足や食生活の乱れが加わることで、体全体の老化が早まると同時に目にも影響が及びます。

若年性白内障の患者には、生活習慣の乱れが見られることも多いため、日々の体調管理が重要です。



20代・30代の体験談から学ぶ初期症状と発見のきっかけ

若年性白内障を発症した人は、「視界が白っぽい」「光がまぶしい」「片目だけかすむ」などの症状を感じて眼科を受診しています。

しかし、多くの方は、まさか自分が白内障とは思わず、疲れ目や視力の低下だと軽く見て放置してしまいます。
実際に、30代前半で発症した方は、「スマホの見え方がぼやける」「夜の運転で光がにじむ」といった違和感があり、眼科で白内障が見つかったと語っています。

また、20代後半の方で、仕事中のPC作業中に目の中に“もや”を感じたことがきっかけだったという例もあります。
若年性白内障はちょっとした違和感から発見されることが多く、早期対応によって進行を遅らせられる事もあります。
症状を軽く見ず、違和感が続くときには迷わず眼科を受診しましょう。

40代・50代は要注意!中年期から増える白内障リスク



40代から50代は、白内障のリスクが高まりやすい年代です。

加齢に伴う発症はもちろん、生活習慣や仕事環境、家族の白内障歴による影響が考えられます。

ここでは、40代・50代の中年期から増える白内障のリスクについて解説します。



中年期に多い原因とは?加齢以外の要素にも注目

40代・50代は、白内障の予兆が現れやすい年代です。

加齢により水晶体のたんぱく質が変性し、徐々に白く濁っていくことが主な原因ですが、それだけではありません。
中年期は仕事や家事に追われる生活の中で、睡眠不足や慢性的なストレスを抱えることが多くなります。

ストレスは血流を悪化させ、目の代謝を妨げるため、水晶体の老化を早めると考えられています。

さらに、紫外線の蓄積も白内障の進行に関係します。若いころから浴びてきた紫外線のダメージが、中年期に入ってから現れます。
加齢だけでなくライフスタイルや環境の影響も大きい点が、この年代で白内障の発症が多い特徴です。


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生活習慣・仕事環境と白内障の関係

白内障の発症には、生活習慣や仕事のスタイルも大きく関係しています。

特にデスクワークが中心の人は、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用によって目の疲労が蓄積されます。

目の酷使により、目の酸化ストレスが増加し、白内障のリスクが高まります。
また、喫煙やアルコールの過剰摂取も水晶体に悪影響を与えるといわれています。

喫煙は血管を収縮させて目の血流を悪くし、活性酸素を発生させる原因となるため、白内障の発症を早める可能性があります。

この年代では、糖尿病や高血圧といった生活習慣病も増え始めるため、健康管理と目のケアを両立させる意識が重要です。


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親世代に白内障がある人は要注意|遺伝との関係

親が白内障を発症している場合、「自分もなりやすいのでは」と不安に感じる方も少なくありません。
白内障は、基本的には加齢に伴って全員に起こる変化ですが、遺伝的な素因が関係しているケースもあります。
特に若年性白内障や両親ともに白内障が早期に進行したケースでは、子どもも早い段階で発症する可能性があります。

ただし、必ずしも遺伝で発症するわけではなく、生活習慣の見直しや紫外線対策などのセルフケアによってリスクを減らせます。
親が手術を受けた年齢や症状の経過を参考にし、自分の目の状態にも意識を向けることが大切です。

定期的に眼科検診を受け、早期発見と対策を心がけましょう。


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白内障を防ぐ方法|今すぐできる予防習慣



白内障は年齢とともに誰にでも起こる可能性がありますが、発症や進行のスピードには個人差があります。

日々の生活の中で意識的に目を守る行動を取り入れることで、白内障の予防や進行の遅延につなげることが可能です。

ここでは、年齢を問わず実践できる白内障予防の具体的な方法について解説します。



進行を遅らせる生活習慣とは?

白内障の予防では、毎日の生活の中で目をいたわる習慣が必要です。

まず重要なのは、紫外線対策です。

外出時にはUVカットのサングラスや帽子を活用し、目に直接紫外線が入り込むのを防ぎましょう。
次に、目の疲労を蓄積しないことが大切です。

長時間のパソコン作業やスマートフォン使用の際には、1時間に1回は目を休める時間をつくりましょう。

目の乾燥や疲労を防ぐために、まばたきの回数を意識したり、加湿器を活用するのも有効的です。
また、禁煙も重要です。

タバコに含まれる有害物質は水晶体の酸化を進め、白内障のリスクを高めます。

健康な目を保つためには、規則正しい生活と、ストレスの少ない環境づくりも大切です。

また、アトピー性皮膚炎の方では眼の周りがかゆくなることも多いですが、その時には強く擦ったり叩いたりすると外傷と同じ影響を引き起こします。十分に注意してください。
→アトピーと白内障の関係を期した記事にリンク



白内障の進行を防ぐ食事・栄養素

食生活を見直すことで、白内障の進行を抑える効果が期待できます。

水晶体の老化には「酸化ストレス」が大きく関与しているため、抗酸化作用のある栄養素を意識的に摂ることがポイントです。
代表的なものとして、ビタミンC・ビタミンE・ルテイン・アスタキサンチンなどがあります。

ビタミンCはピーマンやブロッコリー、柑橘類に多く含まれ、活性酸素の除去に役立ちます。

ビタミンEはアーモンドやかぼちゃに豊富で、細胞膜の保護に効果があります。
ルテインは目の黄斑部にある色素で、ブロッコリーやケール、ほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれます。

必要な栄養素をバランスよく摂取することで、目の老化を緩やかにし、白内障の進行予防につながります。
偏った食生活を避け、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。


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白内障の年齢別チェックリスト|あなたは大丈夫?



白内障は、年齢とともに誰にでも起こる可能性がありますが、症状に気づかないまま進行してしまうことも多いです。

そこで、白内障の兆候を早期に察知するためには、セルフチェックや定期的な検査が重要です。

自分の状態を確認し、必要に応じて眼科を受診する判断材料にしましょう。



セルフチェック|視界の違和感は初期症状?

白内障の初期には、はっきりとした痛みや違和感が現れないことが多いため、気づきにくいことが特徴です。

しかし、日常生活の中で「なんとなく見えづらい」「光がまぶしく感じる」などの小さな変化が起きているかもしれません。
以下のような症状がある場合は、白内障の兆候である可能性があります。


  • ● 視界がかすむ、もやがかかったように見える
  • ● 夜間の運転時にライトがにじんで見える
  • ● 明るい場所でまぶしさを強く感じるようになった
  • ● 眼鏡をかけてもピントが合いにくくなった

これらのうち、いくつかが当てはまる場合は、早めに眼科で診察を受けることがおすすめです。

症状が軽いうちであれば、進行を遅らせるための対策も取りやすくなります。


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若年性の診断基準・検査方法

若年性白内障は、通常よりも早い段階で発症するため、自覚症状があっても見過ごす方が多いです。

そのため、明らかな視力低下がなくても、少しでも違和感を覚えたら検査を受けることが望まれます。
眼科では、細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)という器具を使って、目の中の水晶体を直接観察します。

水晶体が白く濁っていないか、視力に影響するかを判断します。
若年性と診断される目安は、一般的に40歳未満で白内障が進行している場合とされます。

一方、30代後半や40代前半であっても、ストレスや目の酷使、病気による影響で白内障が始まることもあります。

年齢だけにとらわれず、自分の目の状態を客観的に確認する姿勢が大切です。


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手術を考えるタイミングと判断の目安

白内障の手術は、視力が著しく低下したときに行うものではありません。

むしろ、日常生活に支障が出始めたタイミングで検討することが理想です。
たとえば、「新聞の文字が読みにくくなった」「運転時の視界が不安定」「仕事でモニターが見づらい」など、生活の質が下がってきたと感じたら手術を検討するサインです。

視力検査で0.7以下になると、運転免許の更新にも影響が出ることがあるため、実生活との兼ね合いで判断することが重要です。
医師と相談しながら、自分にとって最適な時期を選ぶことが、安心して手術を受ける第一歩につながります。

手術を先延ばしにすると、進行によっては手術後の回復が遅くなるケースもあるため、早めの決断が将来に影響します。


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まとめ

白内障は高齢者に多い病気のイメージですが、実際には20〜30代でも発症する事例があります。

発症や進行のスピードには個人差があり、年齢に関係なく早期発見と対策が重要です。
違和感を覚えたら早めに眼科を受診し、生活習慣を見直すことが目の健康を守る第一歩です。

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