ICL手術で視力が回復した後も、おしゃれとしてカラコンを楽しみたいという方は少なくありません。
しかし、手術直後にカラコンを使用するのは眼に負担をかけてしまい、炎症や合併症のリスクにつながる可能性があります。
本記事では、ICL手術後にカラコンが使用できるまでの期間や注意点、選び方のポイントを解説します。ぜひ最後まで読んでください。
目次
ICL手術後にカラコンはいつから使える?

ICL手術後にカラコンを使用できるまで、およそ1〜3か月程度かかります。
ただし、あくまで平均的な期間であり、実際に使用再開できる時期は眼の回復状況や体質によって異なります。
手術直後は角膜や眼内レンズ周囲の組織が安定しておらず、わずかな刺激でも炎症や感染症を引き起こすおそれがあります。
「早くおしゃれを楽しみたい」と思うかもしれませんが、無理に使用を再開するのは危険です。必ず定期健診等で医師の使用許可が出てからにしましょう。
ICL手術後に使えるカラコンの選び方

ICL手術から1ヶ月程経って眼の状態が安定しても、カラコンの選び方を間違えると炎症や乾燥などのトラブルにつながるおそれがあります。
ここでは、ICL手術後に最適なカラコンの選び方を紹介します。
最も大切なことは、「毎日使い捨て」のレンズを選ぶことです。
ICL術後は、手術の傷口が眼の中に続いています。傷は閉じているように見えても、細胞レベルで密着するのは、まだ先です。
そのような状態で、使い捨てではない(=一度、眼の雑菌が付着している)コンタクトレンズを入れると、感染の原因になる可能性があります。
酸素透過率が高い製品を選ぶ
ICL手術後の眼はまだデリケートで、酸素が十分に届かないと炎症や回復の遅れにつながります。
角膜には血管がないため、空気や涙から酸素を取り込んでいますが、酸素を通しにくいカラコンを使用するとこの働きが妨げられてしまうのです。
着色部分が広いカラコンは酸素が通りにくいので、中心部や黒目部分の透過性が高い製品を選びましょう。
できれば、酸素透過性に優れたシリコーンハイドロゲル素材を使用したカラコンを選ぶと安心です。
承認されている製品を選ぶ
カラコンは高度管理医療機器に分類されており、日本国内で販売される製品には必ず「承認番号」が付いています。
承認番号は厚生労働省の安全基準をクリアした証拠なので、眼の健康を守るためにも必ず確認しましょう。
安価な輸入品や非承認製品は安全性や品質管理が不十分な場合があるので、健康被害のリスクが高まります。
度数を確認する
ICL手術で視力が回復すると、当然、手術前に使っていたカラコンの度数は合いません。
よく見えないばかりか、眼精疲労や頭痛の原因になることも。
使用を再開する前は必ず視力検査を受け、今の視力に合った度数のカラコンを選びましょう。
ICL手術後にカラコンを使用するときの注意点

ICL手術後にカラコンを使用する際は、見た目の変化だけでなく、眼の健康にも気を使いましょう。
ここからは、術後にカラコンを使用する際の注意点について解説します。
まずは短時間から使用する
術後の眼は、涙液の状態などが不完全で長時間のカラコン使用に耐えられるほど回復していない可能性があります。
そのため最初は、1〜2時間程度に留めましょう。
そうすることで、角膜への負担やトラブルのリスクを減らせます。
カラコンの使用時間を伸ばすタイミングは、医師と相談したうえで決めるようにしてください。
清潔に管理する
術後は感染症リスクを避けることも重要です。カラコンは直接眼に触れるため、少しの汚れでも炎症や感染症の原因になります。
そのため再利用タイプのカラコンは、厳禁です。必ずワンデータイプのカラコンを選ンで下さい。
違和感・痛みがあればすぐ中止する
カラコンの使用中に眼のゴロつきや乾燥、かすみ、痛みなどの症状を感じたら、すぐにカラコンを外しましょう。
無理してカラコンを使い続けると、角膜障害や視力低下を招くおそれがあります。
症状が改善しない場合は、早めに眼科を受診しましょう。
まとめ|ICL手術後のカラコンは医師のOKが出てから楽しもう
ICL手術後でも、正しいタイミングと選び方を守ればカラコンを楽しむことは可能です。ただし、術後の眼は非常にデリケートなので焦らずに段階を踏むことが大切です。
一般的には術後1〜3か月ほどが使用開始の目安ですが、使用前には必ず主治医の判断を仰ぎましょう。
安心してカラコンを楽しむために
といったポイントを忘れずに守りましょう。