ICLのデメリットとは?後悔しないために知っておくべき注意点

ICLのデメリットとは?後悔しないために知っておくべき注意点

2025.12.18

ICLのデメリットとは?後悔しないために知っておくべき注意点

ICLのデメリットとは?後悔しないために知っておくべき注意点

この記事の監修者

 
ICLのデメリットとは?後悔しないために知っておくべき注意点
大内雅之アイクリニック 院長 大内雅之

2018年大内雅之アイクリニック開設。
眼内レンズ手術(白内障・ICL)手術専門クリニックとして、
総手術件数は25,000件以上。
疾患や治療の説明を端的に、分かりやすくお伝えする啓蒙・修練の場として、メディアへ出演や、数多くの論文・著書の実績も持ち、指導的立場で臨床にあたる。2022-23・2024-25ベストドクターズ、2期連続で選出され、多くの医師からも支持を受けている。
「担当医の顔が見える医療、術前から術後まで執刀医による一貫した診療」にこだわり、患者様がいかに快適に人生を楽しめるか(QOL)を追求し続けている。
東京医科歯科大学 特命教授、北海道大学 非常勤講師、
日本白内障屈折手術学会理事、日本眼科手術学会理事

ICL手術は角膜を削らずに視力を回復できる画期的な方法として注目されています。
しかし、費用の高さや老後への影響、失敗や後悔のリスクが不安で、あと一歩を踏み出せないという声も多いです。
この記事では、ICLのデメリットやリスクを中心に、レーシックとの違いや将来の影響までくわしく解説します。



ICLのデメリット



ICL手術は、視力の長期的な安定が期待できる優れた治療法です。
しかし、どのような医療行為にも、術後の見え方の変化や合併症のリスクは存在します。そのため、手術前にメリットだけでなく、デメリットやリスクについても十分に理解を深めることが大切です。
ここでは、手術に踏み切る前に知っておくべきリスクや注意点を解説します。



合併症や後遺症のリスクがある

ICLは角膜を削らない点でレーシックより安全性が高いといわれますが、外科手術である以上、合併症や後遺症のリスクを完全には避けられません。
例えば、術後に細菌感染が起こると視力の低下や炎症が長引く可能性があります。
また、レンズが目の中で回ってしまい、視界がぼやける、ものが二重に見えるといったトラブルが発生することも。

このようなリスクは、事前の適応検査や術後の定期検診を受けることで大きく減らすことができます。



白内障・老眼との関係

ICLは、近視、乱視を矯正しますが、加齢による目の変化を防ぐことはできません。例えば
老眼。これは、ICL手術を受けても受けなくても避けられません。ICLは近視や乱視を矯正する手術のため、老眼による「近くが見えにくい」という症状には対応できず、老眼年齢になれば、その眼鏡はが必要になります。
また将来的に白内障手術が必要になった場合、白内障の人工レンズを入れる前にICLを取り出す工程が追加されます。その分、手術時間がすこし長くなる点はデメリットです。
このようにICLは優れた治療法でありながら、白内障や老眼といった加齢による変化には対応しきれない部分があります。これはデメリットでは無く、知っておかなければならない点で、将来を見据えて、どのような視力矯正が必要になるかをあらかじめ理解しておくことが、後悔しないための大切なポイントです。


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まれに失明するリスクがある

ICL手術を検討する際、多くの人が気になるのが「失明の可能性があるのでは」という点です。
実際には、ICLが原因で失明に至るケースは極めてまれであり、国際的にも高い安全性が確認されています。
ただし、目の中にレンズを挿入する外科手術である以上、感染症や眼圧の急激な上昇などが重度の合併症につながる可能性はゼロではありません。
こうしたリスクを最小限に抑えるためには、技術と経験値の高い術者による手術が受けられる施設で、術前の適応検査を丁寧に行い、手術に臨みましょう。
また、手術後も定期的に検診を受け、異常を早期に発見して適切に対処することで、重大なトラブルを防ぐことができます。



手術費用が高額になる

ICLの大きなデメリットの一つが、手術費用の高さです。
相場は片目で30万〜40万円程度、両眼では60万〜80万円前後になることが多く、レーシックに比べて倍近い費用がかかります。
強度近視や乱視などに対応できる点は魅力ですが、初期費用が大きいため「受けたいけれど高すぎる」と感じる人も少なくありません。
ICLは高い効果が期待できる反面、費用面で大きなハードルになるため、経済的な負担を考慮したうえで選択することが大切です。



保険適用の範囲が限られる

ICLは公的医療保険の対象外です。
そのため、レーシックと同様に「自由診療」に分類され、全額自己負担となります。
また、民間の医療保険に加入している場合でも、ICLは「近視や乱視の矯正」とみなされ、補償の対象外になるケースが多くあります。
一部の特約などで給付を受けられる場合もありますが、条件は保険会社や契約内容によって大きく異なるため、事前に確認しましょう。

ICLとレーシックの違い|どちらが向いている?



ICLとレーシックは、どちらも一般に普及した視力矯正手術です。
しかし、その仕組みや適している人には大きな違いがあります。
ここでは、両者の特徴を比較し、自分に合う方法を見極めるためのポイントを解説します。



レーシックの特徴、ICLとの違い

レーシックは角膜をレーザーで削り、形を変えることで視力を矯正します。
手術時間が短く、費用もICLより安価な点がメリットですが、角膜の変形は、若干の見え方の劣化、将来の手術の選択肢の減少は避けられません。そして一度削った角膜は元に戻せないため、可逆性がないことがデメリットです。
一方、ICLは角膜を削らず、眼内に小さなレンズを挿入して視力を矯正します。
角膜の厚みが足りない人や強度近視でも対応でき、必要に応じてレンズを取り出すことも可能です。
ただし、レンズを入れるため合併症が起こるとしたら眼の中であり、リスクや高額な費用がかかるといった点がデメリットです。



レーシック・ICL向いている人は?

ICLとレーシックは、それぞれ適する人とそうではない人にはっきりと分かれます。
まずレーシックは、角膜の形を削ることで視力を矯正するため、角膜が十分な厚みを持ち、近視や乱視の度数が軽度〜中等度である人に向いています。
費用を抑えたい人やにはメリットが大きい方法です。
一方、ICLは角膜を削らずにレンズを挿入するため、角膜が薄い人や強度近視・乱視の人にも対応できます。
さらに、レンズを取り外すことが可能なため「将来の変化に備えたい」「老後を考えて柔軟に対応したい」という人にも選ばれています。
ただし、費用が高額であることや、定期的な検診が欠かせない点はデメリットとして理解しておく必要があります。
つまり、レーシックは「比較的軽度で費用を抑えたい人」、ICLは「強度近視や角膜が薄い人、将来を見据えて柔軟性を重視する人」に向いているといえます。


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ICL手術で後悔・失敗しないためにはクリニックの選び方が重要



将来を見据えた視力矯正を希望するのであれば、ICL手術は非常に有力な選択肢です。
しかし、その結果や満足度は、どのクリニックで手術を受けるか、どの医師を選ぶかによって大きく変わります。
ここでは、ICL手術を後悔しないためのクリニック選びと相談する際のポイントを解説します。



医師選びとクリニックのチェックポイント

ICL手術の成功は、医師の経験と技術力に大きく左右されます。
以下のポイントを確認しましょう。

・ICLの症例数が多く、経験豊富な専門医が在籍しているか
・公式サイトに、執刀する医師のプロフィールやICL手術に関する実績が明記されているか
・特に、「経験豊富な」や「専門の医師の」等の曖昧な表現では無く、ICL手術に関する論文、講演実績があるか、認定医のなかでも、どのランクの医師か。
・設備が整っているか、検査が丁寧か、説明に時間をかけてくれるか
・費用の内訳や保証内容が明確か

こうしたポイントを確認することで、後悔しないクリニック選びにつながります。


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術後フォローや相談体制も重視しよう

ICL手術は手術自体よりも、アフターケアが重要といわれます。

・術後に不安を感じたとき、すぐに相談できる体制があるか
・手術担当医が常駐しており、毎日診察できる態勢か
・定期検診のスケジュールが明確か
・万が一の再手術時の対応方針が示されているか

これらを事前に確認しておくことで、術後の不安を最小限に抑えられます。
特に、術後のトラブル対応に誠実なクリニックかどうかは、長く信頼して任せられるかを判断する大事なポイントです。



迷っているなら無料カウンセリングを活用

ICL手術に興味はあるけれど、まだ不安が残るという方は、まずはカウンセリングを受けてみましょう。病院によっては、術前検査のさらに前の段階でICL相談という予約枠が設けられています。
実際に医師と話すことで、自分に合うかどうかの判断材料が増え、疑問や不安を解消できます。

ほとんどのICL施術クリニックでは低額でカウンセリングを実施しています。
検査や説明を受けたからといって、必ず手術しなければならないわけではありません。
後悔しないためにも、早めに一歩踏み出し、自分に合った選択をしましょう。


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まとめ

ICLは角膜を削らずに強度近視にも対応できる優れた治療法ですが、合併症や費用の高さ、将来的なレンズ交換などのデメリットも存在します。
一方レーシックは費用や手軽さに強みがありますが、コントラスト(見え方のクッキリさ)は、ICLに及ばず、また角膜が薄い人や強度近視の人には不向きです。

どちらもメリットとリスクを理解し、自分の目の状態や将来のライフプランに合った方法を選びましょう。

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