白内障とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説

白内障とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説

2025.06.26

白内障とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説

白内障とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説

この記事の監修者

 
白内障とは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説
大内雅之アイクリニック 院長 大内雅之

2018年大内雅之アイクリニック開設。
眼内レンズ手術(白内障・ICL)手術専門クリニックとして、
総手術件数は25,000件以上。
疾患や治療の説明を端的に、分かりやすくお伝えする啓蒙・修練の場として、メディアへ出演や、数多くの論文・著書の実績も持ち、指導的立場で臨床にあたる。2022-23・2024-25ベストドクターズ、2期連続で選出され、多くの医師からも支持を受けている。
「担当医の顔が見える医療、術前から術後まで執刀医による一貫した診療」にこだわり、患者様がいかに快適に人生を楽しめるか(QOL)を追求し続けている。
東京医科歯科大学 特命教授、北海道大学 非常勤講師、
日本白内障屈折手術学会理事、日本眼科手術学会理事

「なんだか最近視界がぼやける…」「外に出るたびに光をまぶしく感じる」といった症状は白内障のサインかもしれません。白内障は加齢にともなって誰にでも起こりうる病気であり、進行すると日常生活に大きな支障をきたすこともあります。
本記事では、白内障とはどんな病気か、症状や原因、治療法・予防策までわかりやすく解説します。
目の健康が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。


白内障とは



白内障とは、目の中にある水晶体が濁ってしまう病気のことです。
水晶体は、カメラでいうレンズのような役割を担っていて、外から入ってきた光を網膜に届ける大切な部分です。
健康な水晶体は透明なので光をきれいに通しますが、白内障になると少しずつ白く濁ってしまいます。
水晶体が濁ると光の通り道がさえぎられ、ものが見えにくくなったり、視界がぼやけたりします。
白内障は加齢が原因で発症することが多いですが、紫外線や目の外傷、糖尿病やアトピー性皮膚炎などの疾患が原因になるケースもあります。



白内障の見え方

白内障になると、はじめは「なんだか景色がかすんで見えるな」と感じる程度ですが、症状が進むと「全体が白っぽく見える」「光がまぶしく感じる」「ものが二重三重に見える」などの変化があらわれてきます。
具体的には、太陽の光や車のヘッドライトがいつもより強くまぶしく感じたり、新聞やスマートフォンの文字が読みにくくなったりします。
また、視力が低下し、以前はよく見えていた同じメガネをかけてもよく見えない場合も、白内障が進行しているサインかもしれません。
白内障の見え方は人によって異なるので、少しでも気になる症状があれば、眼科を受診すると良いでしょう。


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白内障の症状とセルフチェック



白内障は少しずつ進行するため、初期は気づきにくいこともあります。
ただ、日常生活の中で「なんだか見えにくいな」と感じるサインがいくつかあります。
ここでは白内障の代表的な症状と、簡単なセルフチェック方法について紹介します。



白内障の主な症状一覧

白内障の症状は、進行するにつれて少しずつ変わっていきます。

主な症状としては、次のようなものが挙げられます。

  • 視界がかすむ、ぼやける
  • 全体的に白っぽく見える
  • 光がまぶしく感じる(とくに夜間や強い光)
  • ダブって見える(二重三重に見えることも)
  • 色の見え方が変わる(黄色っぽく見えたり、鮮やかさが減る)
  • メガネをかけても視力があまり改善しない

白内障は、急激に悪くなるわけではなく少しずつ進行するため、気づかず放置してしまう可能性もあります。

日常生活で目に違和感を覚えた場合は、早めに眼科に相談しましょう。


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老眼との違い・セルフチェック方法

白内障とよく似た症状があらわれるのが「老眼」です。

老眼は、年齢による自然な変化として、近くのものが見えにくくなることです。 それと比べて、白内障は水晶体が濁る病気です。

症状だけでは区別がつきにくいこともあるので、いくつか簡単なセルフチェックをしてみましょう。
【白内障セルフチェック】

  • 外がまぶしくて目を細めたくなることが多い
  • 片目ずつ見ると、見え方が左右で違う
  • 明るい場所よりも、暗い場所のほうが見やすく感じる
  • メガネを新しくしても、視界のぼやけが改善しない

ひとつでも当てはまる場合は、白内障の可能性が考えられます。

自己判断せず、眼科で検査を受けましょう。


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白内障の原因と発症しやすい年齢



白内障は高齢者に多い目の病気として知られていますが、実は原因はひとつではありません。生活環境や体の状態など、いくつかの要因が重なって起こることもあります。
ここでは、白内障の主な原因と、どのくらいの年齢から発症しやすいのかについて説明します。



白内障の主な原因

白内障の原因として一番多いのは「加齢」です。
年齢を重ねることで、水晶体のたんぱく質が変性し少しずつ濁りが生じて、早い人は40代から発症します。さらに、80代ではほぼ100%の人が白内障を発症しているといわれています。
このほかにも、白内障にはさまざまな要因があります。

これらの原因はひとつだけでなく、いくつか重なることで発症のリスクが高まります。



白内障が発症しやすい年齢について

白内障は中高年の病気といわれ、年齢を重ねるにつれ発症割合が増加します。
各年代ごとの白内障発症割合は以下の通りです。(ただしこの数字には、手術を必要とはしないごく初期のものも含みます)

  • ● 50代:40~50%
  • ● 60代:70~80%
  • ● 70代:80~90%
  • ● 80代:ほぼ100%

また、前述した紫外線や喫煙等の外的要因によっても発症のタイミングは異なります。
日頃の生活習慣を見直し、発症を防げるよう努めましょう。

白内障の治療法と予防法



白内障は自然に治る病気ではありませんが、進行を遅らせるための注意点。そして濁ってしまった後の有効な治療はあります。
また、日常生活の中で少し意識するだけでも、白内障の予防につながることがあります。
ここでは、白内障の治療法と予防に役立つ生活習慣についてお話しします。



点眼治療と手術治療

白内障がまだ初期の段階であれば、効果には十分なエビデンスはありませんが、進行を遅らせることを目的とした点眼薬が使われることがあります。
ただし、点眼薬では濁ってしまった水晶体を元に戻すことはできません。症状が進行し、見え方に大きな支障が出てきた場合は、手術を検討しましょう。


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白内障の手術は、水晶体の濁った部分を取り除き、代わりに人工のレンズを入れる方法が一般的で、ほぼ世界中で、この方法がとられています。最近は安全性が高く、日帰りで手術が受けられ、それにより視力が回復すると、生活の質がぐんと向上することが期待できます。

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白内障を予防する生活習慣とケア方法



完全に白内障を防ぐ方法はありませんが、いくつかの生活習慣を意識することで発症リスクを下げることができます。



白内障を予防する生活習慣とケア
  • 紫外線対策:外に出るときは、UVカットのサングラスや帽子を使い、目を守ることが大切です。
  • 食生活の見直し:抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを含む食品を積極的にとると、目の健康維持につながります。
  • 禁煙:タバコは白内障のリスクを高めるので、禁煙は大きな予防策になります。
  • 生活習慣病の管理:糖尿病などの持病がある場合は、きちんと治療を続けることが重要です。
  • 定期的な眼科検診:早めに異常に気づけるよう、定期的に目の健康チェックを受けましょう。

毎日の小さな心がけが、白内障の予防につながります。年齢を重ねても快適な視界を保つために、できることから少しずつ始めてみてください。


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まとめ

白内障は、年齢を重ねることで誰にでも起こりうる目の病気です。視界がかすむ、まぶしく感じるなどの症状があらわれたら、早めに眼科で相談することをおすすめします。治療には手術が効果的で、予防には紫外線対策やバランスのよい食事が役立ちます。目の健康を守るためには、日々のケアと定期的なチェックが欠かせません。快適な視界を長く保つために、目をいたわる生活を心がけましょう。

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