アイシーエル手術とは?レーシックとの違いやメリット・デメリットを徹底解説

アイシーエル手術とは?レーシックとの違いやメリット・デメリットを徹底解説

2025.08.21

アイシーエル手術とは?レーシックとの違いやメリット・デメリットを徹底解説

アイシーエル手術とは?レーシックとの違いやメリット・デメリットを徹底解説

この記事の監修者

 
アイシーエル手術とは?レーシックとの違いやメリット・デメリットを徹底解説
大内雅之アイクリニック 院長 大内雅之

2018年大内雅之アイクリニック開設。
眼内レンズ手術(白内障・ICL)手術専門クリニックとして、
総手術件数は25,000件以上。
疾患や治療の説明を端的に、分かりやすくお伝えする啓蒙・修練の場として、メディアへ出演や、数多くの論文・著書の実績も持ち、指導的立場で臨床にあたる。2022-23・2024-25ベストドクターズ、2期連続で選出され、多くの医師からも支持を受けている。
「担当医の顔が見える医療、術前から術後まで執刀医による一貫した診療」にこだわり、患者様がいかに快適に人生を楽しめるか(QOL)を追求し続けている。
東京医科歯科大学 特命教授、北海道大学 非常勤講師、
日本白内障屈折手術学会理事、日本眼科手術学会理事

「ICL(アイシーエル)手術ってどんな手術?レーシックとは何が違うの?」
視力矯正を検討し始めると、ICLやレーシックといった言葉をよく目にしますよね。しかし、具体的にどんな手術で、何が違うのか分かりづらく、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。


この記事では、ICL手術の基本から、メリット・デメリット、適応条件や費用、後悔しないためのポイントまでくわしく解説します。
視力矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。



ICL手術とは?|基本的な仕組みをわかりやすく解説



視力矯正の分野で新たに注目されているのが「ICL手術」です。
メガネやコンタクトに頼らず裸眼で快適に過ごしたい方や、レーシックに不安を感じる方にとって、有力な選択肢となりつつあります。


ここではICLの基本的な仕組みや向いている人、レーシックとの違いについて解説します。



ICLとは?仕組みと特徴

ICLとは、眼内コンタクトレンズ(Implantable Collamer Lens)の略称で、水晶体の奥に特殊なレンズを挿入し、視力を矯正する手術方法のことを指します。
角膜を削らずに視力を回復できるため目に優しく、強度近視や乱視にも対応できるところが大きな特徴です。

挿入したレンズは半永久的に眼内に留まりますが、必要があれば取り出すことも可能です。(ただし、そのようなことは滅多にありません)
コンタクトレンズのように日々の装着・洗浄の手間がなく、裸眼で快適に生活することができます。
また、ICLには紫外線カット機能を備えており、目の健康にも配慮できるところもICLの魅力です。



ICLはどんな人に向いているのか?|適応条件と年齢制限

ICL手術は、視力が安定しており18歳以上であれば受けることができます。
特に、LASIKでは治せなかった、強度の近視や乱視で悩んでいる方や、角膜が薄くレーシックが適応外と診断された方には、福音となります。

ただし、白内障や緑内障、網膜疾患がある方は適応外になる場合があります。
また、妊娠中・授乳中の方はホルモンバランスの乱れによって視力が不安定になるケースがあるため、手術時期をずらした方が良い場合があります。
カウンセリングや精密検査を通じて、自分に適しているかをしっかり確認しましょう。



ICLとレーシックの違いを比較|角膜への負担・視力の安定性

ICLとレーシックは、どちらも裸眼視力を改善するための矯正手術ですが、その仕組みは大きく異なります。
レーシックは角膜を削って形状を変えるのに対し、ICLは角膜を傷つけることなく眼内にレンズを入れます。
この違いにより、ICLは角膜への負担が少なく、術後の目の乾きも起こりにくいとされています。

また、ICLは視力の安定性に優れています。
レーシックは年数が経過すると角膜の形が若干元に戻ることで再度視力が落ちるケースもありますが、ICLはレンズが目の中に留まり続けるため、長期間にわたって安定した視力を保ちやすいです。

ICL手術のメリットとデメリット



ICL手術は「メガネやコンタクトから解放されたい」「視力を回復させたいけどレーシックは不安」という方におすすめです。
ただし、どんな手術にも利点と注意点があり、それぞれ正しく理解することが大事です。

ここでは、ICL手術のメリット・デメリットを解説していきます。



ICLのメリット|強度近視に対応・取り外し可能

ICL手術には、他の視力矯正方法にはないさまざまなメリットがあります。
最大の特徴は、強度近視や乱視に対応できることです。レーシックでは難しいとされる-10Dを超える近視でも、高精度な視力回復が期待できます。

また、角膜を削らないため、今後別の治療を受ける際の選択肢を残しておけることも魅力です。LASIKを受けている眼は、将来の白内障手術において、手術精度が悪くなると言うハンディキャップが有ります。
レンズは必要があれば取り出せるため、ごく稀にある視力の変化にも柔軟に対応できます。

さらに、紫外線カット機能があり、目の健康維持につながる点も注目されています。
メガネやコンタクトをつける必要がなくなり、スポーツや旅行も裸眼で快適に楽しめるようになります。



ICLのデメリット|費用・リスク・メンテナンスの必要性

一方で、ICL手術には注意すべきデメリットも存在します。
まず、自由診療扱いのため費用が高額で、両眼で60万円以上かかることがほとんどです。医療費控除は可能ですが、経済的負担は軽視できません。

また、眼内にレンズを挿入する手術であるため、まれに感染症や眼圧上昇、水晶体への影響といったリスクもあります。

ただしリスクという点では,コンタクトレンズも同じで、稀に角膜感染症、重症アレルギーで永続的な視力低下を招くケースもあるので、日常的にコンタクトレンズを使っている人は,既にリスクを抱えていて,それはその後も続くと言う冷静な考え方が必要です。リスクがゼロなのは眼鏡だけです。



ICLに向いていない人とは?

ICLは多くの人にとって理想的な視力矯正手術ですが、すべての人に適しているわけではありません。
たとえば、軽度の近視や乱視でメガネやコンタクトで十分に生活できている場合、ICLを受ける必要性は低いかもしれません。自身のライフスタイルを考えてみましょう。

また、費用負担が大きく感じる人や、術後の通院が難しい人にとっても不向きだといえます。
さらに、眼圧が高い人や白内障のリスクがある人、糖尿病網膜症など目の病気がある人は、医師の判断により適応外となることがあります。

将来的に視力の変化が予測される成長期の若年層も、原則対象外です。
ICLに興味がある場合は、事前の検査で自分に適合するかどうかを見極めましょう。

ICL手術の流れと術後の経過



ICL手術は日帰りで行える視力矯正手術ですが、事前の検査や術後の管理等、全体の流れをしっかり把握しておくことがおすすめです。
ここでは、手術前の準備から当日の手順、そして術後の見え方や注意点まで時系列順に解説します。
安心して手術に臨むためにも、ぜひ参考にしてみてください。



手術前の検査と準備

ICL手術の第一歩は、適応検査とカウンセリングです。
視力や角膜の厚さ、眼圧、水晶体の状態などを詳細に測定し、ICLが適応するかを判断します。
検査には1〜2時間ほどかかり、目薬で瞳孔を開く検査も含まれるため、検査当日は車の運転は出来ません。
適応が確認されると、ICLレンズを個別にオーダーし、手術日が設定されます。
それまでの間、感染予防のために抗菌目薬を点眼するなどの準備を進めていきます。



ICL手術の当日の流れ

手術は日帰りで実施されるケースがほとんどです。
受付後、点眼による麻酔を行い術中の痛みを抑えます。全身麻酔ではないため、手術中は意識がありますが、痛みはほとんどありません。緊張を抑えリラックス出来る笑気麻酔を併用している施設もあります。

手術自体は片眼あたり10〜20分程度で終了します。
黒目の端に小さな切開を加え、そこからレンズを挿入して固定します。
術後は少し休んだあと、医師の確認を受けてから帰宅できますが、視界がぼやけたりまぶしく感じたりすることがあります。



術後の見え方と注意点|安定までの期間と副作用

ICL手術後は、多くの人が翌日からクリアな見え方を実感できます。
ただし、視力が完全に安定するまでは1〜数週間ほどかかることがあります。
術後すぐは光のまぶしさやハロー・グレア(光がにじむ現象)を感じることもありますが、時間とともに軽減していきます。

手術後1週間程度は感染症予防のため、処方された点眼薬をしっかり使いましょう。
また、目をこすらない、激しい運動を控える、水泳や温泉はしばらく避けるといった注意が必要です。
また、手術後は定期健診を組み、目に異常がないか確認してもらいましょう。

ICL手術の費用と保険・保証について



ICL手術は保険が適用されない自由診療に分類されるため、費用面が気になる方は多いでしょう。
高額な出費に見合う価値があるのか、医療費控除は対象になるのか、保証はどの程度あるのかといった情報を事前に確認しておくことが重要です。

この章では、費用の相場と内訳、保証制度など金銭面の注意点をくわしく解説します。



ICLの費用はなぜ高い?費用相場と内訳

ICL手術の費用相場は、両眼で60万〜80万円前後です。
この金額には、術前検査、レンズ代、手術費用、術後の診察・薬代などがすべて含まれているケースが多く、パッケージ価格として提示されることがほとんどです。

費用が高額になる理由の一つは、レンズが一人ひとりの眼の状態に合わせて特注される点にあります。
また、眼内に挿入するという高度な技術が必要なため、手術に使用される設備や技術料も含まれています。
また,ICLの認定医→インストラクター→エキスパートインストラクターとランクが上がると手術費用も当然変わります。価格だけで手術施設を選ぶことは避けましょう。



自費診療の扱いと医療費控除

ICL手術は健康保険が適用されない「自由診療」ですが、確定申告で医療費控除の対象にできます。
たとえば年間の医療費が10万円を超える場合、手術費用の一部が所得控除され、税金の還付を受けられる可能性があります。
医療費控除を受けるには、病院から受け取った領収書を保管しておくことが大切です。

また、交通費も条件次第で控除対象になるため、公共交通機関の利用記録も一緒に残しておきましょう。
自由診療であっても、申請すれば経済的負担を軽減できる場合があります。
少しでも負担を減らすために、確定申告のタイミングで忘れずに申請しましょう。



保証制度や再手術対応の有無を確認しよう

ICL手術には様々なケースに備えた「術後保証」が設けられていることがあります。多くの施設では、定期検診は初期費用に含まれます。また術後早期の度数交換は保証に含まれますが、年余を経ての度数変化は、生体側の変化ですので、保証の対象にはならず,希望があれば実費での入れ替え手術になります。ただし、滅多にないことです。

ICLで後悔しないために知っておきたいこと



ICL手術は視力矯正の有力な選択肢ですが、ネット上では「後悔した」「合わなかった」といった意見も目にします。
だからこそ、手術前に不安やリスクを理解したうえで判断することが非常に重要です。

この章では、実際の失敗例や術後のトラブル、安全性のデータをもとに、後悔しないためのポイントを解説します。



失敗例・後悔した人の口コミに学ぶリスクと対処法

ICL手術で「失敗」だと感じる主なケースは、

  • ・期待した視力が得られなかった
  • ・術後に光がにじむなどの不快感が続いた

などです。これらは「失敗」ではなく、医療の不確実性,医学の限界によるところですが、改善への対策を講じられるかどうかが重要です。


また「費用に見合わなかった」「術後の見え方が不自然に感じた」といった声もあります。
こうした後悔の多くは、術前の説明不足や期待値とのギャップに起因していますので、やはり、ICL手術のインストラクターやエキスパートインストラクターといったランクの医師を選ぶのが安心です。

後悔を防ぐためには、

  • ・事前に丁寧なカウンセリングを受ける
  • ・不安点は遠慮せず医師に相談する
  • ・SNSや口コミだけに偏らず、医療機関が発信する情報も確認する
  • ・執刀医が誰かをきちんと調べる

ことが大切です。



術後トラブル例とその対応|ドライアイ・夜間の見え方など

ICL手術後には、以下のようなトラブルを経験する可能性があります。

  • ・ハロ-・グレア
  • ・夜間視力の低下
  • ・ドライアイ

    • これらの症状は多くの場合、数週間~数カ月で自然に改善します。
      ただし、まれに眼圧の上昇や白内障の進行など、医師の管理が必要な合併症が発生する可能性もあるため、術後は必ず定期検診を受けましょう。
      症状が気になる場合は自己判断せず、すぐに医療機関へ相談することが早期解決につながります。



      後遺症や失明リスクはある?最新データから見る安全性

      「失明の危険があるのでは?」と心配する声もありますが、ICL手術は世界的に実績があり、安全性の高い視力矯正法とされています。
      失明に至る重篤な副作用は極めてまれであり、現代の医療水準ではリスクは非常に低く管理されています。

      とはいえ、リスクが全くないわけではないため、術前検査での正確な診断と術後の定期的なフォローが安全性を高める鍵です。
      正しい知識と信頼できる医師のサポートがあれば、不安を最小限に抑えた手術が可能です。

      ICL手術を検討している方へ|クリニックの選び方と相談先

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      視力矯正を真剣に考えるなら、ICL手術は非常に有力な選択肢です。
      しかし、どのクリニックで手術を受けるか、どの医師を選ぶかによって、結果や満足度に大きな差が出ることも事実です。

      ここでは、ICL手術を後悔しないためのクリニック選びと相談する際のポイントを解説します。



      医師選びとクリニックのチェックポイント

      ICL手術の成功は、医師の経験と技術力に大きく左右されます。
      以下のポイントを確認しましょう。

      • ・ICLの症例数が多く、経験豊富な専門医が在籍しているか
      • ・公式サイトに医師のプロフィールや実績が明記されているか
      • ・特に、「経験豊富な」や「専門の医師の」等の曖昧な表現では無く、ICL手術に関する論文、講演実績をしっかりとチェックする。
      • ・設備が整っているか、検査が丁寧か、説明に時間をかけてくれるか
      • ・費用の内訳や保証内容が明確か

      こうしたポイントを確認することで、後悔のないクリニック選びにつながります。



      術後フォローや相談体制も重視しよう

      ICL手術は手術自体よりも、アフターケアが重要といわれます。

      • ・術後に不安を感じたとき、すぐに相談できる体制があるか
      • ・定期検診のスケジュールが明確か
      • ・万が一の再手術時の対応方針が示されているか

      これらを事前に確認しておくことで、術後の不安を最小限に抑えられます。
      特に、術後のトラブル対応に誠実なクリニックかどうかは、長く信頼して任せられるか判断する大事なポイントです。



      迷っているなら無料カウンセリングを活用

      ICL手術に興味はあるけれど、まだ不安が残っているという方は、まずはカウンセリングを受けてみましょう。病院によっては、術前検査の更に前の段階:ICL相談という予約枠が設けられています。
      実際に医師と話すことで、自分に合うかどうかの判断材料が増え、疑問や不安を解消できます。

      ほとんどの眼科クリニックでは低額でカウンセリングを実施しています。
      検査や説明を受けたからといって、必ず手術を受けなければならないわけではありません。
      後悔しないためにも、早めに一歩踏み出し、自分に合った選択をしましょう。

      まとめ

      ICL手術は、角膜を削らずに視力を矯正できる画期的な方法です。強度近視やレーシック適応外の人にも対応しており、裸眼での快適な生活を実現できます。


      そのためにも、費用やリスクを正しく理解し、信頼できる医師のもとで治療を進めることが大切です。
      後悔のない選択ができるよう、しっかり情報収集を行い、自分に合った方法を見つけていきましょう。

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