院長ブログ(医療の真実、医者の舞台裏)Blog

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情熱大陸 近視の聖地で、ICL手術の情熱指導中

写真の女性教授をご存じの方は多いと思います。東京医科歯科大学の眼科教授ですが、皆さんにとっては、先日の情熱大陸の放映で目にしてらっしゃるのではないでしょうか。https://www.mbs.jp/jounetsu/2023/07_16.shtml

 

私は昨年から、この大学の特命教授として、白内障手術の指導教育にあたっているのですが、私が「特命」を受けているのは、実は、それだけでは無く、もう一つあるのです。それは、この大学病院でICL手術が行えるように、導入立ち上げをプロデュースすることです。

東京医科歯科大学は、近視の聖地と呼ばれる、全国から近視、特に強度近視の患者さんが集まる施設で、近視の病態解明、さらには進行予防で世界的業績をあげている病院です。

 

 そこで、今度は「近視の手術的治療にも力を入れたい」と言うことで、今の近視手術の主流はICL(有水晶体眼内レンズ)、眼内レンズと言えば大内と言う事で、こちらが、特命教授就任時の私へのもう一つのミッションだったわけです。予防と研究で世界のトップを走る東京医科歯科大学に、屈折矯正手術の治療オプションが加われば、最強なのは、自明でしょう。

 

 しかし、新規手術の導入と一口に言っても、容易ではありません。小さなクリニックが「○○治療をはじめました」と言うのとは訳が違い、相当に高いレベルで行わなければいけません。特に国立大学病院ですから、税金で運営されている部分も多く、ことに自由診療手術を始める、と言うのには、かなりの入念な準備と体制の構築が必要になります。教授でさえ、一存では決められるものでありません。

まずは、ある程度軌道に載せる為に、最初は、ここの医局員や職員様を対象に私が執刀し、また、手術計画などを指導しています。

 勿論これは、この病院での新規技術の導入と内製化を目標とした、最初のお手伝いですので、いわゆる悪質な「オペバイト」と言うものとは、全く異なるものですが、他の施設での手術執刀というのは(普通の責任感を持っていれば)緊張するものです。しかし、私はこれまで、白内障指導で何度もここに出入りしていますので、幸いその点では困りませんでした。

 

 そして、無事に手術と術後診察を終え、良好な結果を確認したあと、外来診療中の、「近視医療の女王」にご報告に。女王は、いたくお喜びのようでガッツポーズも決めて下さりました(笑)。

 

なぜこの人が京都の開業医にこの仕事を依頼してきたか、ある時ご本人にお尋ねしてみました。「それは、先生がカッコいいから」という答えを期待していましたが、返ってきたのは、「先生に頼めば、初心者教育と難症例など中上級者教育と屈折関係、一人で3つ賄える」と、けんもほろろな回答でしたが、これは、誠に的を得ていて、自身の専門以外の分野にも、自然にアンテナが張っている、そつの無さに驚愕しました。

世に教授と呼ばれる人は大勢いますが、地に足を着けてグローバルに活躍される人は、視野も広く、極めてスマートに教室員の実益を考えられるものだと、改めて違いを見せられた気がします。

 

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