院長ブログ(医療の真実、医者の舞台裏)Blog

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お国違えば、医療事情も

昨日、中国の眼科の先生方が、当院の見学にいらっしゃいました。 いずれも、当国の白内障手術専門の先生方です。 面白いことに、中国は、あんなに国土が広く人口も多いのに、医療施設の数が少なく、北京などの大都市以外は、みな、遠路はるばる受診に来る、と言う形のようです。そして、白内障手術もその例外では無く、まず、日本のように、クリニックで手術をしているところは無くて、全て大きな病院で、数日入院して行われている、と言うことです。 今や、日帰り・手術時間は10分の白内障手術を、そのような大箱でやっていたら、効率が悪くて仕方がありません。そこで、中国の白内障専門医も、クリニックベースでの白内障手術が、どのように行われているのか、先ずは、その施設概要を見学に来た、と言うわけです。 受付から待合、検査、診察室、手術リカバリー室から手術室など、施設内様々な違いに興味津々でご覧でしたが、彼らが一番食いついたのは、眼科手術用「椅子」でした。 病室からベッドや車いすで、ゴロゴロと動かされて手術室に入室し、そこでもまた、細腕ナース達が患者さんの身体を「よっこいしょ」と、外科や整形外科が使っているのと同じベッドに移動させてから始まる、中国の白内障手術。 一方、今時、日本では、よほど古めかしい病院か、眼科には力を入れていない病院に行かなければ、そのような光景は見られません。 患者さんは、歩いて手術室に入室し、ご自身で、写真のような電動リクライニング椅子に座られたら、あとは自動的に手術の体勢になります。そう、歯医者さんの椅子と同じです。これは、患者さんの移動が楽なだけでなく、各患者さんの頭の形や背中の曲がり具合によって、いろんな場所の角度を調整して、術者が最も手術をしやすい理想の高さ、角度に出来るという点で、優れているのです。この椅子は国内では、タカラベルモントというメーカーが、ほぼ独占的に製造販売しているのですが、この会社、中国では歯科の椅子を販売しているらしく、早速、帰国後、眼科手術用椅子の導入を交渉する、とのことでした。中国の眼科手術事情に、少しでもお役に立てたようです。 お国違えば手術も違う。やはり、あらゆる点で、日本の眼科手術は洗練されている、と改めて感じた次第です。
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